ブロックチェーンSymbolが採用する『PoS+』とは イーサもPoWからPoSに移行
今回は脱炭素社会に合わないと話題のPoWと最近増えつつあるPoSについて書きます
コンセンサスアルゴリズム PoWとPoS
ブロックチェーンは、そのチェーン上に取引データを書き込む(つなげる)作業を繰り返しており、このコンセンサスアルゴリズムのことを『マイニング』と表現しています。ビットコインのマイニングはよく耳にしますよね。
コンセンサスアルゴリズムにはいくつかの種類に分類され、有名なのが
PoW:プルーフ オブ ワーク
PoS :プルーフ オブ ステーク
ですよね。
PoWをざっくり説明すると?
PoWによる認証システムは、計算スピードの競争によるものなので電気代の無駄が発生します。選挙でいう死票が多く発生してしまう中選挙区制みたいなもの。(逆に分かりにくかったらゴメンナサイ)
また、PoWにおけるマイニングは高性能の計算マシン(=高価なもの)ほど報酬を得やすいことから、善し悪しは別として資金力のあるマイニング専業企業などにマイニング報酬が偏るとも言われています。
PoSをざっくり説明すると?
一方PoSは、その仮想通貨の保有量によるので、例えば『Symbol』チェーンの内部通貨『XYM』を多く保有している人ほどそのブロックチェーンに対して貢献度が高いと評価され、報酬を得ることができます。
Symbol/XYMはタダのPoSではない
SymbolはPoSに『+』というのがくっついたPoS+。単に保有量が多いほど貢献度を高く評価されるとなると、購入資金があるほど富を得ることになってしまいますが、Symbolは単なるPoSではなく”XYMを利用すること”でも評価されます。これが”+”の意味。
また、50,000,000XYM以上の大量保有ウォレットからは報酬プログラムに参加出来ないようにもなっており、富の分散化だけではなくブロックチェーンを支えるNodeの分散化にも繋がる仕組みが備えられている点に注目です。
PoW:ビットコイン、イーサリアム(イーサリアムはPoSに移行中)
PoS+:シンボル(Symbol)
PoS:(イーサリアム)
PoWは悪なのか??
ここ最近欧州でのPoW銘柄取り扱い規制案(⇒その後撤回)など、エネルギー消費量の多いPoWはけしからん!との意見が噴出しています。イーロン・マスクもその影響を加味して方針転換せざるを得ないほどです。化石燃料からの供給電力ではなく、クリーンエネルギーを使えば問題ないのでは?という主張もあるようですが、結局のところエネルギーを無駄にしていることに変わりありません。結局は計算の競争で1位以下の労力(消費電力)が確実に無駄になるからです。
しかしながら、新たな仮想通貨が誕生して間もない時期(価格が低い時期)においては、PoSよりPoWのほうがよいとする考え方もあります。なぜなら、ある程度の価値がついていなければPoSは成り立たないからです。価値のない仮想通貨を多く買ってもらい、保持(ステーク)してもらうということは難しいですよね?なのでイーサリアムがPoWからPoSに移行するというのは、仮想通貨市場で高い価値が付いたから出来ることでもあります。
また、エネルギーの使い方が無駄かそうでないかについては見方によって変わります。PoWに使用されるエネルギーだけが無駄なのか?PoWの影響だけでCO2の排出が増えるのか?ブロックチェーン技術を使うことが普通の世界になったとき、その根幹を支えるためのエネルギー消費が無駄と言えるのか?確かに実際にマイニング企業のある地域で電力供給に影響が出たというニュースが実際あったことを考えると、やはり無駄にエネルギーを使っているのは事実。
PoWブロックチェーンは永遠にPoWではなく、どこかのタイミングでPoSやその他のエコなコンセンサスアルゴリズムに移行する・・・そんな感じになるのではと考えています。(移行するのは大変な作業のよう。ブロックチェーンが選別される機会になるのかもしれません)